■パソコンで入力できる約物(3)
ここでは、パソコンで入力できる約物(やくもの)のうち、「つなぎの意味で使う記号類」について説明します。
1. つなぎの意味で使う記号類
つなぎの意味で使う記号類には、つぎのようなものがあります。
記号類 | よびかた* | シフトJISのコード番号 | たてぐみでの使用 |
---|---|---|---|
― | ダッシュ(全角)(ダーシ) | 815C | |
‐ | ハイフン(四分) | 815D | |
〜 | 波ダッシュ(ニョロ) | 8160 | |
… | 三点リーダ(3点リーダー) | 8163 | ‥ | 二点リーダ(2点リーダー) | 8164 |
*「よびかた」は、「JIS X 0208:1997(7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化漢字集合)」(日本規格協会『JISハンドブック 情報処理 用語・符号・データコード編』日本規格協会 1999年)の「日本語通用名称」にしたがいました。( )のなかに入れているのは、出版・印刷業界などで使われている通称です(日本エディタースクール編『標準 編集必携』〔日本エディタースクール出版部 1987年〕、デザイン編集室編『編集ハンドブック第6版』〔ダヴィッド社 1999年〕を参考にしました)。なお、「ダッシュ(全角)」「ハイフン(四分)」については、それぞれ「(全角)」「(四分)」までが「日本語通用名称」です。
つなぎの意味で使う記号類には、たてぐみでの使用に制限はありません。
2. つなぎの意味で使う記号類についての豆知識
つなぎの意味で使う記号類についての、ちょっとした情報をまとめておきます。
◆ダーシの字数
ダーシは、通常、2字分にします。つまり「――」のようにするわけですね。出版・印刷業界では、2字分のダーシのことを「2倍ダーシ」と呼んでいます。
ワープロソフトやレイアウトソフトで2字分のダーシを入れた場合、つなぎめがなくてくっついて見えるフォントもありますが、はなれて見えてしまうフォントもあります。くっついて見えるフォントのほうがみためはいいのですが、あまり気にしなくてもいいでしょう。2倍ダーシをよく使う新聞でも、はなれて見えるフォントが使われていますから。
◆3点リーダーの字数
書籍では「……」のように2字分にすることが多いようですが、新聞や雑誌では「…」と1字分にすることが多いようです。3点リーダーの字数は好みで決めればいいでしょう。
◆ほとんど使われない2点リーダー
2点リーダーは、現在ではほとんど使われていません。ひょっとしたら、私が知らないだけかもしれませんが……。